２０１０年　大阪万博４０周年ー岡本太郎の業績

１９７０年、大阪で世界万国博覧会が開催されて４０年の節目を迎える。現在残る記念塔＜太陽の塔＞を中心に世界の文化、日本の文化が紹介された。メインアーチストに選ばれた岡本太郎は丁度、自身の芸術家としての爛熟期と重なり、その自身の芸術観を遺憾なく発揮した。少年時、青春時、若き日の留学経験、戦争体験、そして、急速に変わった戦後の思潮を通じて、変わって行く時代に、変わって行くもの、変わらないものをまのあたりにして、体、心、脳で感じたあらゆるものを駆使して会場を芸術で飾った。その感覚、思想は当時の科学、文化の先端をゆくものだった。現在の現代アートと称されるものは、皆、この岡本太郎の芸術世界観の中に包含されるといっても過言ではない。「爆発」の始まりでもある
川崎市生田緑地公園にある岡本太郎美術館の屋上に設けられているオブジェ「母の塔」は最高傑作、子供は母親から生まれるが、その関係は母の細胞から生まれるのだ、切っても切れない絆で結ばれている事を語っている。